蜂蜜が結晶化するのはなぜ?元に戻す方法と対処法を元パティシエが解説。

パティシエの悩み

健康の維持のためにも人気で「パーフェクトフード」と呼ばれるほど、天然の栄養成分が豊富なハチミツ。

さまざまな栄養成分がバランスよく含まれ、咳・喉の痛み対策や口腔ケア、風邪予防、スキンケア、腸内環境を整えるなど、健康と美容に嬉しい効果が多く期待できます。

通常の蜂蜜はとろみが特徴的ですが、とある条件下で白く固まってしまうことがあり、この現象のことを「結晶化」といいます。

品質に悪影響を及ぼしているわけではありませんが結晶化した蜂蜜は、白いぶつぶつができ見た目が良くありません。

そこで今回は、蜂蜜が結晶化する原因と戻し方を詳しく解説します。結晶化を戻したいという人はもちろん、結晶化しない方法を知りたい人もぜひ参考にしてください。

蜂蜜が結晶化する理由

蜂蜜は、外気温が低くなると固まる性質があります。結晶化が進む外気温は15~16℃以下。

つまり、保存場所の室温が大きく影響するため、冬場や日当たりが悪い場所だと固まりやすいといえますね。

また、蜂蜜の中にある気泡に振動が伝わることも、結晶化する原因です。蜂蜜を使う際にに容器を振ったり、振動が伝わりやすい場所に保存したりすると結晶化しやすくなるため気をつけましょう。

結晶化した蜂蜜を戻す方法

蜂蜜の結晶化は簡単に元に戻すことができます。その方法は蜂蜜を温めること。

しっかりと正しい方法で戻すことで、結晶化する前と同じように美味しいはちみつを楽しめます。結晶化してしまっても対処できるように、はちみつの戻し方を理解しておきましょう。

固まったはちみつを溶かすなら、湯せんが最もオススメです。50~60℃ぐらいの温度で湯せんにかけましょう。

また、結晶がなくなるまで湯せんすることで、再結晶が起こりにくくなります。

蜂蜜の結晶化を防ぐための対策

直射日光が当たる場所や、温度変化が大きいエアコンやストーブの近くは、温度差によって結晶化が進むため、保存場所には適しません。

さらに、はちみつの結晶化を引き起こす振動にも注意が必要です。そのため、電子レンジや冷蔵庫などの近くは避けてください。

はちみつの保存に最適な場所は、常温保存しやすい食器棚や吊り棚の中です。特に、暖かい空気が集まりやすい天井に近い場所なら、気温差や振動に影響されることなく保存できると言えるでしょう。

結晶化に強い蜂蜜「アカシア」

日本で代表的な結晶しにくいはちみつと言えば、アカシア蜜です。その一方最も結晶しやすい蜜は、菜の花蜜。これはブドウ糖と果糖の比率により結晶化するスピードに変化があるため。

果糖比率が高い方が結晶しにくくなります。アカシア蜜は果糖比率が通常のものより高いため結晶しにくいという傾向があります。しかし、果糖比率の低い菜の花蜜は採蜜して1週間もすれば、白く結晶化が始まるほど。

結晶の粒子も花蜜に由来するところが大きく、ざらつきのある結晶化になるものもあれば、結晶の粒子がとても細かくクリーム状になる結晶もあります。結晶粒子が細かいクリーム状のはちみつは、これはこれでまた舌ざわりがよく美味しいと思います。

まとめ

天然の栄養成分が豊富な蜂蜜ですが、見た目も美味しくいただくための方法についての解説でしたが、いかがでしたでしょうか?

蜂蜜は冬など気温が低くなっていくにつれて、結晶化しやすくなってしまいます。外気温が15~16度以下になると結晶しやすくなり、13~14度くらいにはほぼ結晶化してしまうと言えるでしょう。

結晶化は蜂蜜のもつ特性なので、防ぐための対策は必須です。しかし、結晶化してしまったからといって品質が変わる訳ではありません。

50℃程前後の湯せんでゆっくりと溶かすことで、風味や栄養素を損なわずお召し上がりいただけます。

蜂蜜が結晶化してしまったときは是非試してみてくださいね。

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