どんな人でも職業には向き不向きが当然あります。
パティシエという職業は専門的な技術や知識を学び「お菓子を作り続ける仕事」となりますので、向き不向きが他の業界よりも顕著に現れる傾向にあるでしょう。
これからパティシエを目指す上で、自分が向いているのか向いていないのか前もってある程度は知っておきたいですよね。
今回は「パティシエに向いてる人・向いてない人」をテーマに適性について解説しますので、パティシエになろうと考えている人は是非とも参考にしてください。
パティシエに向いてる人
それでは実際にどんな人がパティシエに向いているのか具体的に特徴を解説します。
自分に当てはまる項目があるのかをチェックしながら見ることで向き不向きが判断しやすくなるかと思います。
当てはまる項目が少なくても、これから意識して活動すればパティシエの適正は身に付きますのでガッカリする必要はないでしょう。
□パティシエに向いてる人
- 毎日コツコツと働ける人
- 体力に自信がある人
- 理想を追求し続ける人
- 美的センスがある人
毎日コツコツと働ける人
忍耐強く毎日コツコツと仕事を続けられる人はパティシエに向いていると言えます。
なぜならパティシエは日々同じことを繰り返す仕事だからです。毎日ルーチンとして大量のケーキを同じように作り続けることは簡単ではありません。
特に仕事を始めたばかりの時期は、誰でもできる簡単な作業を任される傾向にあるため業務に飽き飽きしてしまい心が折れてしまう方もいらっしゃいます。
コツコツと努力をし続けた人だけが、プロのパティシエとして高みに登ることができるでしょう。
体力に自信がある人
華やかで華奢なイメージのあるパティシエですが、実際の現場では「パワーとスタミナ」が必要な職種となります。
一日中立ちっぱなしなのは当たり前ですし、厨房は温度がかなり高くなる場所もありますので体力がなければ体がすぐにでも悲鳴をあげてしまうことでしょう。
場合によっては、砂糖や小麦粉など30kgくらいの業務用を運ぶ店舗も珍しくありません。
腰痛になってしまい仕事を辞めることになってしまう人も過去にいらっしゃいましたので、日頃から体のケアも大切になるほどハードな職種なのです。
理想を追求し続ける人
お菓子作りは細かな作業の違いによって、その出来上がりに大きな差が生まれます。
より良い状態でお菓子を作れるようになるには、「これくらいでいいや!」と感覚任せで行うのではなく、常に理想を追い求めながら美味しいと思うお菓子を作り続けていく気持ちが必要不可欠でしょう。
目の前の変化一つ一つに理想を追求して行ける人はパティシエに向いています。
脳死状態で何も考えずにただお菓子を作るだけでは成長は見込めません。
美的センスがある人
パティシエには、飾り付けや盛り付けなどの美的センスが求められます。
スイーツは美味しいだけでなく見た目も重要ですし、ショーケースへと綺麗に並べられたケーキは「宝石箱の様だ」と表現されるほど見る者を魅了させる力があります。
プロのパティシエになるためには、チョコレート細工や飴細工などへの挑戦も必須となり、立体的なデザインを作り上げるためには美的センスが必要不可欠と言えるでしょう。
様々なスイーツに触れながら感性を磨き続けることで、たくさんの人に感動してもらえるパティシエに成長できます。
人の喜ぶ姿が好きな人
人の喜ぶ姿を見るのが好きな人はパティシエに向いていると言えます。
厨房で黙々とスイーツを作るだけでなく、お店や会社によっては商品販売に関わる機会もあるため、お客様と直接に会話をしたり、おもてなしをする場面は多々あることでしょう。
心からお客様に喜んでほしいと考えて入れば、その感情は自然と態度に現れます。
美味しいスイーツを作って、食べた人に喜んでもらいたいと思えるパティシエはホスピタリティに溢れており魅力的な存在になれること間違いないでしょう。
パティシエに向いてない人
では次に、パティシエに向いていない人についても考えてみましょう。
向いている人の項目に複数当てはまっていた場合でも、下記に記載している向いていない人の項目でも当てはまるものがあればパティシエを目指す際は気を付ける必要があります。
パティシエは華やかなイメージがある一方で、汗水流して毎日同じことを繰り返したり、ガチガチのルールに縛られたりと理想とは大きくかけ離れた一面があることも理解しましょう。
□パティシエに向いてない人
- 楽しくお菓子作りをしたい人
- ルール(レシピ)が守れない人
- 同じことの繰り返しに耐えられない人
楽しくお菓子作りをしたい人
楽しくお菓子作りをするという事はもちろん良い事です。
しかし、楽しくお菓子作りをするだけではパティシエの仕事は成り立ちません。
パティシエという仕事は、お客様からお金を頂いて成り立つものでプロフェッショナルな働き方が求められます。その上で大切なのは楽しく作ることではなく自分自身が辛くても、その先にいるお客様の事を想い真摯にお菓子作りに向き合うこと。
毎日同じお菓子を作っていれば気分が変わって「味を変えてみようかな?」「見た目を変えたいな」このように感じる感情も出てくるでしょう。お客様はいつもと同じ味を求めてリピートしているので、このように味をコロコロ変えられてはガッカリしてしまいます。
パティシエという仕事を選択した時点で、プロフェッショナルな職人になる必要があります。
もちろん大変なことですが乗り越えたその先に、お客様の笑顔や感動が待っていることでしょう。
ルール(レシピ)が守れない人
ケーキや洋菓子作りで最も大事なのは、実は「計量」です。
家でお菓子作りに挑戦したものの失敗してしまった人の多くはレシピ通りに作らなかったり、材料をアレンジしてしまうケースが多いとされています。
プロのアレンジは基礎の配合知識があってこそ。
下積み時代からプロのパティシエとして活躍するようになってからも、お店のレシピに沿ってしっかりと計量することはとても大切なポイントだと言えるでしょう。
同じことの繰り返しに耐えられない人
同じことの繰り返しに耐えられない人はパティシエに向いていないかもしれません。
なぜなら、パティシエの仕事は同じ商品の仕込みを100個×3回行うなんてことが当たり前のようにあるからです。
大量のケーキを同じように作り続けることは簡単ではありません。
繰り返しお菓子を作り続ける中で、新たな発見をしていけるようなパティシエが将来的に活躍していける可能性を秘めています。
まとめ
今回は「パティシエに向いている人・向いていない人」をテーマに解説しました。自分に当てはまるところはありましたでしょうか?
パティシエは華やかなイメージがあり人気な職業ではありますが、やはり向き不向きはあります。しかし、向いていないからと言ってパティシエになれないかというとそういう訳でもありません。
パティシエはお客様を楽しませる存在ということを忘れずに仕事へと取り組むことが大切で、お客様に喜んでもらいたいという気持ちがあればツライ業務があっても乗り越えていけることでしょう。
また、常日頃から向き不向きについて意識してみることで、トップパティシエに近づける第一歩になるかもしれません。
自分自身をしっかりと見つめ直し、一段階上のパティシエを目指してして頑張っていきましょう。