プリンのレシピを調べたときに「す」が入らないようにする。このように書いてあるのを見た経験はありませんか?
あるいは、「す」についてなんとなくは知ってるけど詳しい原理については分からない。と言う方もいらっしゃることでしょう。
この「す」とは一体何なのか。
この記事に目を通して頂ければアナタの疑問は解決しますので最後まで読んでみてください。
プリン「す」って何?
プリンを作った際にプリンの表面へと、ぽこぽこと穴が空いてしまう(蜂の巣状に穴の空いた状態)ことがあり、このような状態になる現象を「す」と呼んでいます。
「す」のことを漢字では「鬆」と書き、パティシエ業界では「すが入る」や「すが立つ」と言うことが多いです。
プリンに「す」が入ってしまうと見た目が悪くなってしまうのはもちろんですが、食感も悪くなってしまいます。実際に「す」が入ったものを食べてみるとぼそぼそとした口当たりで、プリンの醍醐味とも言えるプルプルとした滑らかさはほど遠い食感になることでしょう。
せっかく頑張って作ったにも関わらず、見た目も味も悪いものが出来てしまうと残念な気持ちになってしまいますよね。
下記にて「す」が入ってしまう原因を解説しますので参考にしてください。
プリン す が入る原因
「す」が入る原因は、プリンを作る際の温度が1番の理由です。
プリンの固まる仕組みは、材料となる「卵」が含んでいるタンパク質が加熱されること。
タンパク質が固まり始める温度はおおよそ60~70℃になるのですが、この際に加熱の温度が高すぎるとプリンの中の水分が沸騰し出してしまいます。
そうなってしまうと、プリンから水分が抜けながらタンパク質が固まってしまうため、元々水分のあった場所が空洞になってしまい「す」が発生してしまうというメカニズムなんですね。
原因が理解できれば「す」が入らないように対策を行えますので上記内容は必ず忘れないようにしておきましょう。
すが入らないようにするコツ
プリンに「す」が入るのを防ぐため一番意識すべきポイントは【温度調節】でしょう。
蒸し器を利用して下段のお湯が沸騰しているタイミングは、上段の温度は100℃に達しています。
プリンは100℃で「す」が入ってしまうため「蒸し器の中の温度が90℃を越えないようにコントロールする」ことが注意すべきコツとなります。つまりお湯が沸騰している状態なら既に100℃に達しているためアウトという事。
プリンを適切な温度で加熱することが「す」を入れないようにする上で1番大事なコツだと覚えておいてくださいね。
パティシエが教える失敗しないプリン作り
せっかく頑張って作ったのに失敗してしまうと、とても残念な気持ちになってしまいますよね。
時間と材料を無駄にしてしまわないように、プリン作りで特に押さえておくべきポイントを2つお伝えします。
元パティシエが教えるポイントをしっかりと押さえて簡単に美味しいプリンを家庭で作ってみましょう。
生地を泡立てるのはNG
プリンの生地を作るときは、泡立ててしまうと「す」が立ちやすくなってしまいます。そのため、中に空気が入らないように優しく混ぜましょう。
また、表面に泡が浮いていると「す」が立つ原因になってしまうため、蒸す前にはしっかりとスプーンで表面に浮いてる泡を取り除くようにしてください。
温度調節をしっかりと
この温度調節というのが1番大切なポイント。
蒸し器にプリンを入れたら最初は中火で数分、その後は弱火でじっくりと蒸しましょう。中火のままにすると急激に温度が上がり「す」が入る原因になってしまいます。
また、蒸し器の底に布を敷いて火の当たりをやわらかくすることも大切です。蒸し器の中が90℃を越えないようにしながら蒸すことで「す」が入るのを防ぎましょう。
まとめ
プリンに「す」が入る原因と対策について解説しましたがどうだったでしょうか。
プリンにすが入る一番の原因は火を入れた際の温度になるので、必ず90℃を超えないように注意するようにしてください。
美味しいプリンを作るためにも温度チェックは忘れず行うようにしましょう。
逆に言うと温度調整と生地を泡立てないという2つのポイントさえしっかり気を付けていれば、プリン作りで失敗することはほぼありません。
2つのポイントを守り家庭で美味しいプリンを作ってみましょう。以上