和菓子とは、日本の伝統的なお菓子の総称。
四季との結びつきの強い和菓子には、美味しい味わいのほかに視覚的な美しさで季節感をあらわす魅力があり、海外で暮らす方々からも非常に人気あるお菓子だと言えるでしょう。
このように和菓子には味だけでなく目でも楽しめる魅力がある一方でその意味や分類、歴史などはあまり知られていません。
今回の記事では和菓子の種類や歴史を紹介しますので、和菓子を今まで以上に楽しみたい方は是非とも最後まで読んでみてください。
和菓子とは
和菓子とは、日本の伝統的な菓子全般の事を指します。
主に小豆や餅粉などを原料としているので、ふんわりとやさしい甘さが特徴です。
また、季節の花・動物などをモチーフにしたりと形も見た目も様々。
味だけでなく見た目や、匂い、食感も楽しめるのが和菓子の特徴と言って過言ではないでしょう。
和菓子の歴史
和菓子の起源は、弥生時代の間食だった果物や木の実だったと言われています。まだ食べ物が少なかった当時の人々は、これらを食べることで空腹を満たしていました。そのため、和菓子という名前には、かつての間食だった2つの漢字がきちんと入っています。
- 菓子の「果」:果物
- 菓子の「子」:種子
平安時代の菓子は、朝廷に献上されるためのものでした。これが鎌倉時代に入ると、上流階級の茶の湯の発展によって、和菓子がお茶請けになっていきます。そして江戸時代には、砂糖の輸入量増加によって和菓子の文化が庶民に広がり、京都では美しく繊細な現代の和菓子に近いかたちになっていったのです。
和菓子は主に3種類
和菓子は、含まれる水分量と保存性によって以下の3つに分類されます。
- 生菓子
- 半生菓子
- 千菓子
3種類の和菓子について詳しく確認してみましょう。
生菓子
生菓子は、30%以上の水分量がある和菓子を指します。具体的には、以下のような種類が生菓子に分類されています。
- 餅物:赤飯、おはぎ、大福
- 焼き物:今川焼き、カステラ、どら焼き、きんつば
- 揚げ物:揚げ月餅、あんドーナツ
- 蒸し物:わらび餅、ういろう、蒸し饅頭
- 掛け物:あんみつ
- あん物:ぜんざい
- 練り物:ぎゅうひ、煉り切り
- 流し物:ところてん、羊羹
半生菓子
水分量が10~30%のものは、半生菓子となります。
- おか物:最中
- 流し物:羊羹
- あん物:ぜんざい、石衣
- 掛け物:甘納豆
- 蒸し物:栗きんとん
- 焼き物:桃山、草紙
- 練り物:きびだんご、ぎゅうひ
干菓子
水分量が10%以下の和菓子は、干菓子に分類されます。水分量が少ない和菓子は日持ちするため、長く楽しめる魅力があります。
- 焼き物:煎餅、ボーロ
- 打ち物:落雁
- 揚げ物:かりんとう
- 押し物:むらさめ、塩がま
- 掛け物:砂糖漬け、おこし
- あめ物:千歳飴、金平糖、有平糖
まとめ
日本の食文化を代表する和菓子について、その起源から見える特徴や定義を紹介してみました。和菓子には、日本の四季との結びつきが非常に強く、視覚的に人々を魅了する特徴があります。
日持ちする干菓子であれば、海外へのお土産としても購入しやすいと思います。一方、日本国内で初めて和菓子に挑戦する人は、生クリームなどを使った洋菓子とのコラボレーション商品から食べ始めてみてもいいでしょう。