パティシエを目指しているのであれば、パティシエの年収がどのくらいになるのか気になる人も多いでしょう。
パティシエが活躍する環境は幅広く、それぞれの職場で給料も異なりますので、パティシエ経験のある筆者が詳しく解説していきます。
パティシエの給料ってどれくらい?
パティシエの給料は個人の能力や、働き方によって大きく異なります。
パティシエは多くの人達が将来的な独立を目指して働いているのではないかと思いますが、雇われの下積み時代と、一人前となり独立開業している状態では年収に雲泥の差があります。
下積み時代は年収200万前後、独立開業したパティシエでは年収1000万以上を実現するのも夢ではありません。
- パティシエの初任給
- パティシエの平均年収
- 年収が高いパティシエの特徴
上記項目に注目してパティシエの給料を確認していきましょう。
パティシエの初任給
パティシエの初任給は200万円~250万円がおおよその平均年収だと言われています。
パティシエは一人前になるまで時間がかかるため、年齢を重ねるごとに年収が高くなる傾向があり、下積み時代と言われる20代は、年収が200万円を下回ることも考えられます。
初任給としては約15万〜20万前後と考えておきましょう。
パティシエの平均年収
パティシエは職場によっても平均年収が異なってきます。
洋菓子店の場合は280万円〜330万円前後。レストランやホテル、結婚式場の場合は300万円〜500万円前後が一般的。
また、パティシエは技術職になるため勤続年数によって平均年収が異なります。
必然的に年齢が高くなるほど年収も高くなり、長期的に働くことが年収をアップさせるポイントだと言えるでしょう。
年収が高いパティシエの特徴
パティシエとして年収1,000万円以上稼ぐためには、独立する事が必須だと言えるでしょう。
独立することで雇われている立場ではなくなるため年収は高くなりやすく、メディアなどに多く取り上げられる有名ホテル・レストラン・洋菓子店などで修行し、独立することで注目を集める方法も稼ぐためのルートとなるようです。
メディアから注目されて人気店になれば、年収1,000万円以上稼ぐことも夢ではありません。
実際にフランスの有名な洋菓子店で修行して、日本で独立を成功させているパティシエは何人もいます。
それなら迷わず独立すればいいんじゃ?と誰しもが考えるかもしれませんが
年収1,000万円以上稼げる可能性を秘めている反面、独立にはリスクも伴います。
お菓子作りの技術や、独立の知識が全くないまま勢いで開業してしまうと生活することすら厳しい状況になることも考えられます。
成功すれば年収2,000万円・3,000万円と夢のある話と言えますが、リスクがあることは常に覚えておくことが重要でしょう。
パティシエに向いてる人の特徴
パティシエは専門的な技術を学んだ後、アートのような洋菓子をたくさん作り続ける仕事になることから「向き不向き」を事前に理解しておきましょう。
プロとして働くには、いろんな技術を磨くだけでなくデザインや想像力も必要になります。
自分がパティシエに向いているのかどうかを考えてみましょう。
□パティシエに向いてる人の特徴
- 地道な努力をコツコツと続ける事ができる人
- おもてなしの心がある人
地道な努力をコツコツと続ける事ができる人
毎日コツコツと地道な努力を続けられる人はパティシエに向いていると言えるでしょう。
なぜなら、プロの仕事は同じ商品を100個×3セット作るなんて当たり前。
大量のケーキを毎日同じように作り続けることは簡単ではありません。
特に仕事を始めたばかりの頃は、簡単にできる同じ作業が続くので「これくらいで良いか」と作業を怠ってしまう人も多く、このような考えでは同じお菓子を作ることができません。
おもてなしの心がある人
パティシエはスイーツを作るだけでなく、お店や会社によって「お菓子の販売員」から始めることも珍しくありません。
お菓子の販売を経験することで、サービス業の基本となる「おもてなしの精神」や「思いやりの気持ち」を身につけれます。
おもてなしの心はパティシエにおいて非常に大切だと言えるでしょう。
スイーツ作りの技術だけでなく、接客力がしっかりと習得できているパティシエになれば、ウェディング業界で活躍するシェフも夢ではありません。
美味しいスイーツを作って喜んでもらいたいと思えるパティシエを目指すなら、ホスピタリティは必要不可欠なんです。
パティシエに向いていない人の特徴
人には向き、不向きが当然あります。
パティシエを目指すなら向いていない人の特徴も知っておいて損はないでしょう。
□パティシエに向いていない人の特徴
- お菓子作りを楽しみたい人
- 体力・根性がない人
お菓子作りを楽しみたい人
これは意外だと思いますが「自分自身がお菓子を作りを楽しめればいい」と考えているなら、パティシエに向いていない可能性があります。
なぜならパティシエの仕事は、簡単なお菓子作りではないからです。
しかも、パティシエの仕事は分業される場合が多く、朝から晩までオーブンだけを担当するなんてこともあります。
自分で好きなお菓子を色々と作りたい趣味の延長ならパティシエの仕事は向かないかもしれません。
体力・根性がない人
パティシエの仕事は、基本的に一日中立ちっぱなし。
体力はもちろん、日頃の疲れをカラダに溜め込まないことも必要です。
場合によっては、砂糖や小麦粉など30kgくらいのものを運ばなければいけないこともあります。
腰痛になってしまい、仕事を諦めてしまう人もいるのでカラダのケアも大切となってくるでしょう。
また、パティシエは職人気質な一面もある職業です。
最近では怒鳴るような人は少なくなっていますが、それでも叱られることは普通にあります。
情熱を持っていなければ挫けてしまうこともあるでしょう。
社会人からパティシエに転職できるの?
そもそも資格がなくても社会人からパティシエにいきなりなるのは可能でしょうか?
結論から言うと可能です。
ただし、将来的に独立を目指すならば「製菓衛生師」という資格は持っておいた方がいいですし、この資格があることで就職など有利に働くこともあります。
「製菓衛生師」は製菓専門学校に1年通うか、パティシエとして2年間の実務経験どちらかが必要になってきます。
社会人からパティシエに転職する主なルートを2つ解説します。
- 店舗でスキルや技術を身につける
- 専門学校に通う
店舗でスキルや技術を身につける
1つ目は洋菓子店などでパティシエの募集求人を探し、転職してからスキルや技術を身につける方法です。
中学・高校を卒業してすぐ、実店舗に就職し修業を積む人は多くいらっしゃるのですが、これと全く同じ考え方。
スイーツ作りの基礎が無い状態で現場に立ちますので、先輩にスイーツ作りの基本を教えてもらいながら、少しずつ慣れていく必要があります。
パティシエの現場はかなり忙しいため、なかなか教えてもらう時間がとれず、パティシエらしい仕事が長期間できないというケースも珍しくありません。
つまり転職して修行するルートは、パティシエを長く続けていく根気(情熱)がないと厳しい選択肢となります。
専門学校に通う
2つ目は専門学校に通いパティシエになるためのスキルや技術を身につける方法です。
座学と実習でしっかりと基本を学ぶことが出来ますし、1年~2年間という期間をかけて何度でもスイーツ作りを練習することが可能。
また専門学校にはたくさんのパティシエ求人が届き、講師も先輩もみんな「パティシエ」になりますので、交流を深め横のつながりを作ることができますし、卒業後の転職活動もスムーズに進めれるメリットがあります。
つまり専門学校は、お菓子の基本をしっかりと学べるだけでなく、就職も有利になるので通う価値は非常に大きいと言えるでしょう。
専門学校については「パティシエを目指すなら専門学校に学費を払ってでも行くべき?」で詳しくまとめていますので参考にしてください。
まとめ
パティシエは平均年収が低いですが、年収1,000万円以上稼ぐことができる職業だと言えます。
パティシエに興味がある方は是非参考にされてください。